ズワイガニ
■ズワイガニとは
ズワイガニ (ずわい蟹) は、エビ目・カニ下目・クモガニ科に分類されるカニ。深海に生息する大型のカニで、重要な食用種でもある。漢字では津和井蟹とも書かれる。”ずわい蟹”の”ずわい”とは「楚(すわえ(すはえ)」が訛ったもので、「楚」とは細い木の枝のことを指す古語である。
■ズワイガニの生態
ズワイガニは産まれてから親ガニになるまでに約10年を要し11齢で漁獲可能サイズの90mmを超える、最終齢からは4年程度生存する。最終齢までは脱皮すると損傷した足は再生する。
交尾後産卵された卵は、抱卵され(腹節の内面にある腹肢に付着)1年から1年半経過すると、孵化しプレゾエアとなり放出される。放出すると短期間で産卵するとされている。従って、成熟した雌は生涯の殆どの期間、卵を抱いている。また、1回目の交尾のときの精子は、雌の体内にある貯精嚢に保存され少しずつ使用される。 飼育実験によると、ゾエア幼生からメガロパ幼生期の適正飼育水温は 9℃から14℃ 程度、100日から120日で稚ガニとなり着底する。 ズワイガニは2003年に若狭湾で行われた調査によれば、雌ガニは66000粒程度の卵を抱き、放出する。放出数は高齢のカニほど減少する事が報告されている。
■ズワイガニの分布
ズワイガニは山口県以北の日本海と、茨城県以北からカナダまでの北太平洋、オホーツク海、ベーリング海に広く分布しています。水深50m-1200m ほどの砂泥底に生息し、おもな生息域は水深200-600mほどの深海で、水温は0〜3℃程度の水域を好む。深海域に生息するため、脱皮、季節移動、寿命など生態の解明は十分におこなわれていないが、オホーツク海での調査では、脱皮は春で季節により生息域が変化し、雄雌で生息水深が異なっていた。食性は雑食性だが肉食が強く、脱皮した自分自身の殻、貝類や多毛類などを捕食する。
■ズワイガニの特徴
ズワイガニの体色は全身が暗赤色をしている。甲羅は三角形で、鋏脚と第5歩脚は短いが第2-4歩脚が長く、大きなオスが脚を広げると70cmほどになる。オスの甲幅は最大15cmほどだが、メスはその半分くらいの大きさである。メスが小さいのは、短期間に産卵、抱卵、幼生放出を繰り返すので脱皮ができないためといわれる。オスとメスの大きさがあまりに違うためか、多くの地域でオスとメスに別の名前がつけられている。エチゼンガニ、マツバガニ、ヨシガニ、タイザ(タイザガニ)などはオスを指し、メガニ、オヤガニ、コッペガニ、コウバコガニ、セコガニ、セイコ(セイコガニ)、クロコなどはメスを指す。
■ズワイガニの食材
ズワイガニは冬の味覚として人気が高い。体色は暗赤色だが、熱を加えると赤くなる。塩茹でや蒸しガニなどで食べられ、缶詰などの原料にもなる。上品で甘みがある肉とこってりした味の中腸腺カニミソ、メスの卵巣(内子)も食用にする。甲羅によく付着している黒いつぶつぶはカニビルの卵で、これが付着しているカニは脱皮後の時間が長いことを示しており、身入りが良い証拠とされることもある。ズワイガニは冬の味覚の王様といわれるほど人気が高い食材であり、関西地方では、旅行代理店などが温泉地と結びつけたツアーを商品として扱っている。北近畿・北陸にはズワイガニ需要によって発展した温泉地も多い。これらの温泉地は冬場に最も集客が見込める。
■ズワイガニの仲間
ズワイガニは本ズワイガニと呼び、紅ズワイガニとは別物のズワイガニです。ブランド名はその地域で水揚げされた本ズワイのオスやブランド化のために本ズワイガニを違う名称で販売しているものである。種類は同一なので味は同一であるのだがそれぞれブランド化し販売するために様々な品種があるようにして販売しているため消費者は勘違いしやすい。ただ一部業者がベニズワイガニと本ズワイガニの交雑種を「黄金松葉ガニ」といった呼称で販売しているといった、消費者の錯誤を期待するかのようなまぎらわしい呼称を用いる事例が見受けられる。
味に関してはズワイガニと紅ズワイガニのどちらかは好みが分かれるところ。
